2種類のタイプに分かれる介護医療院

介護医療院は、介護が必要な利用者に対し、介護と医療サービスを提供する事を目的とした複合施設である。病院と同じ様に医療サービスを受けられることに加え、介護施設のような生活の空間を提供されている点に特徴がある。介護医療院が利用者に医療サービスを提供できるのは、専属の医師や看護師を配置しているからだ。そのため、呼吸コントロールの必要な利用者に対して専用の機材を扱うことができたり、経管を通した栄養補給を行うことが可能である。万が一の場合でも、医師が配置されているため病院と同じ様に看取ることも可能だ。

一方、この介護医療院にはいくつか種類がある。介護療養病床に相当する1型と、老人保健施設に当てはまる2型だ。1型は重篤な身体疾患を有する者を利用者として想定した施設で、2型は比較的容体が安定した者を利用者として想定した施設である。それにより、1型の場合は医師の当直が必ずあるが、2型の場合は容体が安定している利用者が多いため、医師の当直は必ずしもあるとは限らない。利用料金は施設によって異なるため一概には言えないが、一般的に1型の方が人員を多く配置する必要があるため、それに伴い利用料も高い傾向にあるようだ。

そして、この介護医療院は他の医療施設と同じ様に入所規定がある。前述した1型と2型に加え、そこから更にA型とB型に分岐する。利用者がどのタイプに分類されるかは施設の判断によるため、具体的にどの型に当てはまるのかは一概には言えない。医師や薬剤師や看護師などの人員の配置は、1型の介護医療院と2型の介護医療院とで割合が異なる。